子供が小学生にあがるとき、ランドセルと一緒に購入を検討するのが勉強机ですよね。
コンパクトなタイプから棚付きの大きなものまで様々な種類があり、どれを買うべきか迷う一方で最近は子供の教育にはリビング学習が良いとも言われており、そうなると「ダイニングテーブルで勉強するから机は無くても大丈夫なのか?」と気になる人も多いと思います。
今回は勉強机が必要なのか、リビング学習のメリット・デメリット、リビング学習を上手に活用するコツについてまとめました。
勉強机を買うのは当たり前?
子供が小学生にあがると、小学生用のいわゆる「学習机」の購入を検討するご家庭も多いと思いますが、勉強机を買うのは当たり前なのでしょうか?
調べてみると、2020年に実施された「小学生に学習机は必要か?」というアンケートに対して「必要」と答えた方が504人、「不要」は496人という結果だったそうです。
また、2019年に実施された「普段子供がどこで勉強しているか?」というアンケートに対しては、「リビング」という回答が75.2%とで最多の回答だったそうです。
これらのことから、「多くの家庭がリビングで勉強をしており、その影響で勉強机についても不要と考えている家庭が多いのではないか?」ということが分かります。
つまり、子供に勉強机を買うというのは、当たり前ではなくなってきているようですね。
学習机は本当に必要なの?
リビング学習が主流になる場合、学習机を購入する必要は本当にあるのでしょうか?
結局リビングで勉強するなら、「学習机を買っても物置き棚になってしまってもったいないのでは?」という気持ちにもなりますよね。
実際、子供が小学生に上がったタイミングで学習机を購入した家庭でも、学習机で勉強するよりリビングで勉強する頻度が高く、机は必要なかったという意見も見受けられました。
また、小学生になってすぐに学習机を購入するのではなく、中学や高校など自分で勉強する習慣がついたり、勉強が難しくなってより集中できる環境が必要になる年齢になってから長く使える机の購入を検討するというご家庭もあるようです。
たしかに、子供が大きくなるほど使う教材も増えますし、勉強しやすい机の形や大きさなども変わってくるので、小学校になったからといって急いで学習机を購入する必要も無いのかもしれませんね。
ちなみに学習机を購入しない場合には、代わりに教科書やランドセルなどをしまうための収納棚を設置して、子供専用のスペースを用意している家庭が多いようです。
こうした工夫をすれば、学習机はなくても問題ないのかもしれませんね。
リビング学習のメリット・デメリット
主流になってきているリビング学習ですが、そのメリットとは何なのでしょうか?
また、デメリットが無いのか、リビング学習するつもりで小学校に上がる準備をしてしまって大丈夫なのか気になる方もいると思うので、続いてはリビング学習のメリット・デメリットについて紹介します。
リビング学習のメリット
まずメリットについてですが、子供にとってのメリットは大きく2つあります。
1つは、リビングなら親がそばにいることが多いので、勉強中に分からないところをすぐ聞くことができるという点です。
また、親がそばにいれば、遊んだり、別のことをしているとすぐにバレてしまうので、ちゃんと勉強しないといけないという緊張感が生まれて、勉強に集中できるというメリットもあります。
親にとっては、家事をしながらでも宿題をする様子を見守りやすいので安心できる、というのが主なメリットになります。
お互いに会話をしながら勉強ができるので、親子でコミュニケーションをとれる大事な時間になりそうですね。
リビング学習のデメリット
続いては、デメリットについてです。
子供にとってのデメリットとしては、生活音で集中力が途切れてしまうことです。
カフェでの勉強が捗(はかど)ると言われるように、適度な生活音があるほうが集中できるというパターンもありますが、誰にでも当てはまることではなく集中できる環境は人によって異なります。
子供によってはリビングで聞こえる生活音は気が散る原因になってしまう場合があるので、子供の特性に合わせて判断することが大事ですね。
また、勉強中に他の家族がテレビを見たり、遊んだりしても集中しづらくなってしまうので、とくに小さい兄弟がいる場合には、本当にリビングで勉強しやすい環境を作ることができるのかきちんと検討してみましょう。
一方、親にとってのデメリットとしては掃除や片付けの手間がかかることです。
特に、テーブルに散らかった消しカスの掃除に手間取る人が多いようで、ストレスに感じる方も多く、散らかるなら自室に勉強机を置いて勉強させたいというふうに、途中でリビング学習を諦める人もいるようです。
リビング学習を上手に活用するコツ
ここまで、リビング学習のメリット・デメリットを紹介しましたが、リビング学習を上手に活用するコツはあるのでしょうか?
今回は大きく分けて4つのポイントを紹介します。
壁に向かって座る位置で勉強する
親がいて生活音のあるリビングは集中しやすいとは言われていても、勉強中に視界に入るものが多いと子供の注意を引いてしまい、集中力を削いでしまう可能性があります。
そんなとき一番簡単にできる工夫は、なるべく広いスペースを背にして、できれば壁に向かって座る位置に椅子をおいて、勉強させることです。
こうすれば視界に入るものが減りますし、他の家族が部屋を行ったり来たりしても気になりにくくなります。
この方法は、ダイニングテーブルを動かすなどレイアウトを変えにくい家庭でも実践できる簡単な方法なので、取り入れてみてくださいね。
集中スペースをつくる
普段リビングで勉強していても、集中できないときや気分を変えたいときなどもあると思います。
そんなときは、簡単な机と椅子のあるスペースを用意してあげると、より学習効率が高まります。
これにはちゃんとした学習机を置く必要はなく、ちょっとした棚に椅子を置くなどでも問題ありません。
例えば、折りたたみの机などをリビングに置いておき、必要なときだけ組み立てて好きな場所に設置するという方法なら、学習机ほどスペースを取ることもなく大人でも使用することができます。
(商品例)
他にも、机としても使える子ども用の収納棚などなら、普段は収納スペースとして、集中したいときだけ机として利用するなどの工夫ができますよ。
(商品例)
このように、リビングのテーブルでは集中できないというときだけ、別の集中スペースを用意するというのも学習効率をあげるポイントです。
すぐ褒める
自室ではなくリビングで学習するメリットは親の目が届くことです。
せっかく様子が見やすい環境にあるので、勉強が一段落ついたりしたときは褒める声掛けを積極的にしてあげましょう。
子供は褒められることでモチベーションがあがり、集中して勉強できるようになるので、こうした声かけもリビング学習の効果を高める大事なコツです。
逆に、聞かれてもいないのにあれこれ口を出すと子供のやる気を削いでしまう可能性もあります。
手が止まっているときもなるべく子供に聞かれてから教えてあげるようにして、間違いを見つけても勉強をしている最中に指摘しないようにしましょうね。
子供が片付けやすい収納を用意する
親がストレスを溜めてしまうと、勉強中の子供見守りまで億劫になってしまい、せっかくのリビング学習も効果的に活用できずにやめてしまう場合があります。
リビング学習のデメリットに片付けの手間がかかるというものを上げましたが、家族がゆったりくつろぐ場所が子供の荷物で散らかっているのはストレスに感じるものですよね。
こうした散らかり状態と片付けのストレスを防ぐためにも、子供が片付けやすい収納スペースを用意してあげるのがポイントです。
特に小学生のときはまだ体が小さく、整理整頓が上手ではない子もいると思うので、なるべく低い位置にしまえる棚のほうが片付けがしやすくなります。
たとえば、以下のような収納棚などで、片付ける場所も一緒に決めてルール化してあげると子ども自身での片付けがスムーズになると思いますよ。
(商品例)
また、勉強したあとの消しカスなどのゴミが気になって、リビング学習を避けてしまうのももったいないところです。
こうしたゴミは、卓上掃除機などのグッズを活用すれば、手間を掛けずに子供でも綺麗にできるので、思い切ってこうしたグッズに頼るのもリビング学習を続けるコツですよ。
(商品例)
まとめ
以上、今回は勉強机が必要なのか、リビング学習のメリット・デメリット、リビング学習を上手に活用するコツについてまとめました。
勉強効率をあげるメリットのあるリビング学習ですが、メリット・デメリットがあるので、どちらも理解したうえで活用してみてくださいね。
また、リビング学習をするために必ずしも勉強机は必要ないですが、子供の特性によっては集中できる場所を用意してあげるなど工夫するとよりリビング学習のメリットを得られるようになりますよ。