風邪やインフルエンザなどのウィルス対策として効果のある加湿器。
乾燥は美肌の敵なので、美容のために活用している女性も多いと思います。
ただ、加湿器のように水を使用する道具は、気づくと水垢のようなピンクの物体がついてしまっていてギョッとしますよね。
あのピンクの物体の正体はなんなのでしょうか?
また日頃のお手入れはどのようにしたらいいのでしょうか?
今回は、加湿器に発生する水垢やピンクの汚れについて、その掃除方法や予防法、健康への影響などについてまとめました。
加湿器に付着するピンクの物体は水垢なの?それとも汚れ?
加湿器に付着するピンクの物体は水垢なのでしょうか?
加湿器に発生する汚れには白い塊とピンクのヌメヌメした物体がありますが、前者の白い塊が水垢です。
ではピンクの物体は何かというと、菌とバクテリアの塊なんです。
この2つの違いがお手入れ方法に関わってくるので、それぞれ簡単に知っておきましょう。
まずは水垢についてです。
水道水にはミネラルが含まれており、加湿器のタンクの中の水道水が蒸発するとミネラルが残されて白い結晶となって付着したものを水垢と呼んでいます。
身体に直接的な害はないのですが、臭いの原因になる場合があるのでなるべく除去しておきたいところです。
次に、ピンクのヌメヌメした物体についてです。
このピンクのぬめりはお風呂場などでも発生しやすいので、水垢と同じく見たことがある人は多いと思いますが、これは「セラチア菌」と「ロドトルラ」というバクテリアでできています。
「セラチア菌」は健康な人にはとくに害を及ぼすものではありませんが、アレルギー体質の人や健康状態が良くない人が吸い込むと感染症にかかる可能性があるため注意が必要です。
「ロドトルラ」というバクテリアは、水を栄養源にしています。
これ自体も害はないのですが、放置していると黒カビ発生の原因になるので放置せず早めに除去するのがおすすめです。
水垢とピンクのぬめりの正体を知ったところで、日頃の掃除方法や発生させないためのお手入れ方法について紹介していきます。
水垢やピンク汚れの掃除方法と予防方法
水垢とピンク汚れがなんなのかを知ることができましたが、掃除をする上でもう一つ知っておくべきポイントがあります。
それは、それぞれ「何性の汚れなのか?」です。
なぜかというと、多くの成分には「酸性・中性・アルカリ性」という3つのタイプがありますが、それぞれによって使うべきお掃除グッズ(洗剤など)が変わってくるからなんです。
まず水垢についてですが、これは水道水に含まれるミネラルが残ったものなのでアルカリ性です。
そのため、普通の中性洗剤を使用してもうまく落とすことができません。
そこでオススメなのが、アルカリ性を中和してくれる酸性の特性を持つ「クエン酸」です。
掃除の仕方は簡単で、クエン酸を水で薄めた液を作ってタンクを一晩付けておくだけです。
翌日にきれいな水でよくすすげば、水垢がキレイになっていると思いますよ。
もし汚れがひどい場合は、水ですすぐ前にブラシなどを使ってこすってから洗っても問題ありません。
クエン酸はネットショップやドラッグストアなどでも安価に購入できます。
(商品一例)
続いてピンクのぬめりですが、こちらは逆に酸性なんですね。
こちらはアルカリ性の重曹を水で薄めた液に付けたり、重曹ペーストを付けてこすり洗いをすると簡単に落ちますよ。
(商品一例)
重曹には静菌効果といって菌の発生を抑制する効果もあるので、予防策としてもおすすめです。
また、水垢やピンクのぬめりが発生しないように、日頃からできる簡単な工夫もあります。
それは、なるべくタンクに水を入れっぱなしにせず、使わない時は水を捨ててきちんと乾燥させることです。
日頃はこうした予防策をおこないつつ、週1くらいの頻度でクエン酸や重曹を使った掃除をおこなうように心がけましょう。
水垢やピンク汚れが及ぼす害は?
ここまで水垢やピンク汚れの正体、その掃除方法などについて説明してきましたが、この汚れが発生するとどのような害があるのでしょうか?
まず、水垢についてはすでに説明したように人体に直接の害は無いものの、臭いの原因になる場合があります。
そして、ピンク汚れについても基本的には直接の害はありませんが、「セラチア菌」は体質によっては感染症のリスクがあるため注意が必要です。
こうした臭いや菌が入ったまま、加湿器を運転させているとどうなるでしょうか?
噴出された蒸気に乗って、臭いや菌が部屋中にばらまかれることになってしまいますね。
さらに気をつけたいのが、ピンク汚れを放置しておくと黒カビが発生してしまうことです。
黒カビはアレルギーの原因になり、鼻炎やひどい場合は喘息を引き起こす可能性があります。
こうした菌をばらまいてしまうのは成人でも危険ですが、特にアレルギー持ちの人や呼吸器の弱い人、小さなお子さんなどのいる家庭では十分注意が必要です。
忙しい家庭でも加湿器はあまり放置せず、できれば週1回、最低でも2週間に1回はお手入れをおこなうようにしましょう。
まとめ
以上、今回は加湿器に発生する水垢やピンクの汚れについて、その掃除方法や予防法、健康への影響などについてまとめました。
手軽に使えて、風邪やインフルエンザなどの対策にも効果のある加湿器は、手放せない家庭も多いと思います。
ただし、お手入れを怠ると逆に健康被害の原因になってしまうので、定期的なお手入れを忘れずに活用してくださいね。